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◆大室桃生作品 12月22日 21時 START!

こんにちは、のぶちかです。

さて本日21時からは、JIBITAへ7年ぶりに入荷しました大室桃生作品を販売いたします。

そして大室さんと言えばパートドヴェールやコールドキャスト作家の中で1番最初にJIBITAで取り扱わせていただいた作家なのですが、そのなかでも圧倒的技術と表現力を誇り、ブランクのあったこの7年間もその作品をインスタ上で拝見する度、心が震えるほど惹きつけられていました。

大室さんの細かい表現とパートドヴェールという製法上、とにかく莫大な時間と手間を要する為、次の入荷の順番が巡ってくるのに時間がかかる事は承知の上でしたが、その後、大室さん御自身が作品の精度をより高めていく為に個展回数や企画展への出品ペース落とし、制作により真摯に取り組んでいきたいという思いを告げられ、更に次がいつになるか分からない状況でした。

しかし、あまりにもその魅力的な表現にどうしても諦めがつかず、今年に入り無理を承知で再度お願いの御連絡を差し上げたところ、この年末あたりに数点ほど御準備くださるというありがたいお返事をいただき、本日に至ります。

7年振りに拝見する実物は懐かしくも新しくもあり、細かく施された草花や木々、鳥達が躍動する小さな器の中には、大らかな世界が広がっていました。

JIBITA用にと本当は5点制作してくださったのですが、ガラス内部に異物を発見された様で4点のみ入荷となりました。

貴重なこの4点。

大室さんのファンの皆様はもちろん、ガラスやパートドヴェールファンの皆様にもぜひ御覧いただきたく思っております。

◆作品説明
パート・ド・ヴェールは最初に原型作りから始まり、石膏型を制作します。
その後、彩色及びボディ成形をガラス粉を用いて行い、炉で焼成。
窯出し後にその石膏を壊して中から取り出す為、石膏型で制作するものの、その型は1度しか使えません。
最後に取り出した本体を自分好みのテクスチャになるまで磨き、ようやく完成に至ります。

紀元前約100年頃にパート・ド・ヴェールを衰亡に追いやった吹きガラスとは異なり、圧倒的非効率なこの技法。

しかし、それだけに吹きガラスでは叶わない視覚的魅力を持ち合わせているのです。

さて、とても大変な技法である事をお分かりいただいた上で、しかしながらパート・ド・ヴェールとひと口に言っても、器面に施す細工の有無やボリュームによって、更にその手間や歩留まりは変わってきます。

無論、大室さんの作品は一目瞭然、細かい細工が全面に施されており、パート・ド・ヴェールの中では最も手間暇のかかる部類に属すると言えるでしょう。

究極の非効率を覚悟した先にこそ得られる表現力が、大室さん最大の魅力とのぶちかは見ております。